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参議院法務委員会での採決を省略して本会議で中間報告をした上で共謀罪法案を可決したことに関する

 参議院法務委員会での採決を省略して本会議で中間報告をした上で共謀罪法案を
可決したことに関する緊急会長声明

 平成29年6月15日、与党はいわゆる共謀罪法案について、参議院法務委員会での審議中であるにもかかわらず、同委員会での採決をせず、「特に必要とされる」理由が全くないにもかかわらず中間報告をした上で参議院本会議で同法案を可決、成立させた。
国会は、国民の代表者が、互いに意見が異なることを前提として十分な議論をする場である。国会議員の背後には当然のことながら国民がおり、国会において政府が丁寧な説明をし、国会議員が十分な議論を尽くすことが、付託を受けた国民に対する義務であり、民主主義の根幹である。しかし、政府は一般市民が対象になるかどうかについて法務大臣や法務副大臣が答弁を二転三転させて全く十分な説明をしなかった。
このほかにも、対象犯罪の選定の是非、準備行為を条件としたとしても従前よりも大幅に処罰範囲が拡大する懸念があること等について説明が尽くされたとは言えない。
しかし与党は、政府がそのような不十分な説明しかしていない状況において、参議院では法務委員会での議論も途中で打ち切って、全く緊急性がないにもかかわらず、本会議での中間報告という国会法上「特に必要とされる」(56条の3)際に例外的に認められる方策を用いて、本会議での採決をした。
これらの政府及び与党の態度・行動は、国会法の趣旨を没却し、議会制民主主義を軽視するにとどまらず、その背後にいる主権者たる国民を軽んじていると言わざるを得ない。
以上のとおり、今回の参議院本会議での共謀罪法案可決は、国民を軽視するものであり、極めて遺憾である旨を表明するものである。

2017年(平成29年)6月19日

福島県弁護士会
会 長  渡 邊 真 也

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